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17.10.16
第4回 骨粗しょう症の予防
かつて、皇居の園遊会で昭和天皇に「柔道は、骨が折れますか(苦労が多いですか)?」と聞かれた山下泰裕氏は、「自分は昨年、骨折しました」と答え、周囲の笑いを誘いました。もちろん、山下氏は骨粗しょう症ではなく、骨が折れるほどの激しい戦いを続けていたのです。
骨粗しょう症は、「骨折リスクが増大した状態」と定義されます。すなわち、骨の強度が落ちた状態であり、骨密度、骨質の低下によって生じます。そのため、骨密度を増加させたり骨折を抑制したりする薬が投与されますが、骨が丈夫になる生活習慣や転びにくい体作りも重要です。
骨が弱くなる原因として、閉経によるエストロゲンの低下や加齢、やせ過ぎ、運動不足、カルシウム、ビタミンDの摂取不足、喫煙、多量の飲酒などがあげられます。特に、女性では閉経後の数年間で急激に骨密度が低下するため、40代からの予防が必要と言えます。
若いうちからバランスの良い食事と適度な運動、タバコを吸わず適度な飲酒を心がければ、骨粗しょう症の発症を遅らせることができるでしょう。骨密度は、腰椎や手などのレントゲン検査などで測定できますので、ご自身の骨の状態を調べてみてください。